トレーニングベルト
ベルトを使うメリットとデメリット
ベルトを使って腹圧を高くすることで、より強い力を出すことができます。
例えば、すごく重たい物を押したり、引っ張ったり、持ち上げたりなど最大限に力を出そうとすると、自然とお腹に力が入っていると思います。それが腹圧が高まった状態であり、ベルトを使うとさらに高めることができます。
腹圧を高めることは、腰を守ることも意味します。お腹に力を入れて、腰椎を安定させることで腰の負担を軽減します。特にデッドリフトやスクワットなどは腰への負担が大きいため、ベルトで腰椎を安定させると、腰を痛めずにトレーニングすることができます。
では、ベルトを使うことでデメリットはあるのでしょうか。ベルトを使わない人の理由としては、「自分で腹圧を高めることができなくなる」とか「体幹が鍛えられない」とか「ベルトを使わないと挙げられないのならば負荷が強すぎる」といった意見があるようです。
これらは賛否両論あり、トレーニングに対する考え方やポリシーなど色々あると思いますが、それとは別にベルトの使用は避けた方がいい人もいます。
まず、血圧が高い方です。腹圧が高くなると血圧も高くなります。なので、血圧が高い方はベルト云々の前に高重量での筋トレは注意が必要です。
高重量に挑戦する時には、誰でも自然と息を止めていきんで(怒責)やっていると思います。これは自然な行為なのですが、バルサルバ法と呼ばれる呼吸法であり筋出力が高まります。
繰り返しになりますが、腹圧が上がると筋出力も上がりますが、血圧も上がります。よって、血圧が高い方はトレーニング中はなるべく呼吸を止めない方が良いでしょう。また、腰の違和感などで、もしベルトを使うとしても、あまりきつく締め付けず、セット間にこまめに緩めるといった注意も必要でしょう。
ベルトの種類
ここまで「ベルト」または「トレーニングベルト」と一括りにして書いてきましたが、大きく分けて二種類あります。
腰部分よりも腹部分の幅が狭くなっている所謂「トレーニングベルト」と、幅広で全体が同じ幅の「パワーベルト(またはリフティングベルト)」と呼ばれるものがあります。
※実際にはパワーベルトと呼ばれるものでも、腹部が狭くなっている製品もあったりしますが、下の製品紹介では便宜上、腹部が狭いものをトレーニングベルト、均一幅のものをパワーベルトという分け方で紹介しています。
もちろん、パワーベルトの方が腹圧の高さや腰椎の安定も優れているので、より高重量を扱う人向けです。
ただ、パワーベルトは幅広で厚みもあり、動きが制限されるため、スクワットやデッドリフト以外の種目では少々煩わしく感じるかもしれません。
ベルトを固定する留め具は、普通のズボンのベルトと同じピンタイプのものや、レバーを倒して固定するレバーアクションタイプなどがあります。レバーアクションタイプは着脱が容易です。ただ、ウエストのサイズがよく変わる人、例えばバルクアップ期と減量期で体重の増減幅が大きい人などは、バックルの調整が面倒に感じるかもしれません。
初心者でもベルトを使うべきか
色々な意見がありますが、人それぞれだと思います。デッドリフト何キロ以上になったら使うとか、正解は別にないと思います。
個人的には、ノーベルトで腹圧の掛け方や体幹の使い方をマスターすることは大事だと思いますが、だからと言って初心者がベルトを使ってはいけないというわけではないでしょう。
特に腰に不安がある方は、例えばダンベルベンチプレスのスタートポジションでダンベルを持ったままベンチに寝そべったり、セット終了後にベンチから起き上がる時などでも腰に違和感や不安を感じることがあります。そんな時にベルトをしているだけで安心感が全然違います。
トレーニング歴とかに拘らず、使いたくなった時、必要だと感じた時に使うのが良いでしょう。